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国史跡感状山城(5)
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樹影 (講談社文芸文庫)

現代小説の最高傑作の一つと思います。
前半では、行間から匂い立つような文章の中で、二人の人間が、それぞれの重荷を背負った人生を乗り越えて、お互いに惹かれあう様子が描かれていきます。そして、たがいに超えられない(超えようとしない?)壁が二人の心の間に存在することが見えてきます。人は、どこか最終的なところで孤独なのか、そう思わせる小説です。でも、たとえそうでも、人を想うことは無ではない、そうも感じられます。
人を想うこと、人を理解すること、喜びも哀しみも限界も希望もある、そんなことを考えさせられました。



私の東京地図 (講談社文芸文庫)

《私の東京地図は、三十年の長きに亘って歩いてきた道の順に、心の紙に写されていったものだ。》
 つまり十二で長崎から上京しての敗戦まで。職を転々としながら文筆をおぼえ、自殺未遂をはさんで二度の結婚、共産主義の思想にそまり、転向を余儀なくされるにいたる。
《この移りゆく風景の中を私が歩いている。まだ肉のつかぬ細い足で、東西も知らずに歩き出している。次第に勝手がわかってきたときは、もう辺りはおもしろくなくて、うつむきがちに惰性の足を引きずって通った。その惰性に堪えかねて、知らぬ道にも踏みいり、袋小路に迷いぬいたこともある。ある時は、人に連れ立たれて、歩調を揃えて気負って歩いた道。》
 向島、浅草、上野、日本橋、牛込神楽坂、目黒、駒込、大塚、新宿、十条、戸塚、等々の街、戦前の風景が描かれる。だがそれらは追憶され、感傷されているのではない。始終貧困ときってもきれず、官憲の眼とむかいあってやがて屈折する、充たされることなく錯誤する生活=人生の軌跡として登場するのだ。それは文中にあるように端的に「道」であり、坂道、橋、曲がり角、路地、等々なのだ。空襲で東京は焼け野原となり、風景を一変させてしまった。だが軌跡としての、袋小路のようなその道々たちはごまかしようなく白々と消えず残っている。そしてそれは、敗戦後の新時代とやらにあってもかわらず、自前で歩いてゆかねばならないだろうものとしてある。
 不転向者宮本百合子は、「百合子は今日を書き、稲子は過去へもどってゆく」と戦後のたがいの再出発を祝したという。稲子はただうなずいた。弱くではなく、文学者の戦争責任論に身を晒しつつ強く、だ。それが本作である。戦禍で失われた東京の街の風景を回顧しつつ、だがけして消えぬわが中途の道を刻まんとする意志がしずかに脈打っている。

《石炭がらを敷いたその路地へ出てゆきながら私は、自分だけ知っている私と、外からみられる私とを感じる。他から見られている自分の衣を脱ぎ捨てるように、私は今日も彼の待っている八ツ手の植込みのある家へ一途な足を運んでゆく。私は初めて感情の恣な昂ぶりを感じて、敏捷な体つきになっているが、その視線はまだ明るくはない。私は、子供の待っている我が家をよけて果物屋の角からではなく、銀行の角から路地を入ってゆく。この角は、二、三日前の夕方、ひそかに、一人の女の感情が突っ走ったところ。》

 そして、彼、主義者との二度目の結婚となる。
 とはいえ、「東京の街の中で私の縄張りと、ひそかにひとりぎめしている」という戦前上野山下での少女時代の「道草」が、私にはとりわけ愛おしい。「下町」「池之端今昔」の二編だけでも読んでほしい。一葉の『たけくらべ』の美登利の変貌を初潮にもとめる定説を、酷薄にも、水揚げによると指摘するクールな眼差しがここに、たしかにある。



時に佇つ (講談社文芸文庫)

 静謐で美しい人生の記憶。
「その一」若かりし頃メリメを習った亡き作家の家は記憶の家とは違っていたが、私にとって、美しく思えたあのときは、たしかにあったことなのである。
「その二」何か仕事で打合せをした若い社員は四十年も前の仲間の息子であった。わたしは、夫を愛していますもの。ひとつの美しい挿話が私の記憶を生かしつづけている。
「その三」未知の人から届いた墨で表書きした分厚い封書は複雑な私の出生にかかわる一人の女の像をガラリと変えた。
「その四」白い顎鬚の老人の到来は、私をたちまち、三十数年前の過去へとつないだ。それは慰問先の宣昌(ハイラル)で体験したある葬儀の記憶であった。
「その五」日本橋から信州に疎開した四十年前の友は心中未遂に終わった私の結婚にお祝いが云えなかったと、はじめて明かすのであった。
「その六」突然のおもいがけぬ再開をしたのは留置人として警察で知り合ったひとりの男であった。「ごめんなさい。あなたにだけお茶をくんでもらって」。留置人がお茶をいれるときは主任から先に刑事たちに配る慣習があったが、私はそれをする気がなかったのである。特高室で彼といっしょになるとき、わたしは彼の手で配られるお茶を飲んだのだ。もちろん礼を云って。
「その七」「しかしあれはいわゆるハウスキーパーではありませんよ」「私があのとき、二週間のハンストをやったこと、知ってるでしょう」長いつきあいに、今やっとわかることもあるのだ。それは自分の頼りなさを示す。どこかに、諦観に似た淋しさも伴っている。
「その八」「つかまえた、つかまえた、つかまえた、と云うたですね。離さんぞう、と云うたですもの」すべてがゆらりと揺れる精霊船は、軍需工場で死んだ、何かもの悲しげでもあり、一途さも光る独特の目を持つひとりの女を私の記憶に浮かび上がらせるのであった。
「その九」昭和六年のメーデーで演説をした婦人労働者。その彼女が、私が昔、芝、大門で一度だけ逢った彼女ならば、その延長としてある彼女は、私のこんな関心を知って、はん、と嘲うにちがいない。
「その十」一九六六年の七月末、ソビエトにいた私が逢ったのは、かつてソ連領内への越境を果たした女優であったが、私が思いを馳せたのは彼女とともに越境した演出家の病床の妻と、後に死した演出家の心情であった。
「その十一」二十年間夫婦であり、別れて三十年を経た元夫が、この数年脳に老衰をきたし、ついに病院に隔離されたことを私は知っていたが、昨年の六月に掛かってきた電話で、不意にその死を知らされる。一周忌の後、息子の家に届いた灰皿はまざまざと元夫を伝え、良し悪し込めて、遠い親戚のようになった、私の、意識を通じて濾過された記憶を、ひるませるのであった。
「その十二」心臓の手術をする孫に私は自分の六十歳の老廃を感じる血をやらない。現在、高校生の彼の、どかどかとひびく足音に、私は、やはり彼にやらなくてよかったと、おかしな倫理意識ではなく、生物的にだけそうおもうのであった。
 ごく一部だけを直線的に要約してみたが、実際にはどの作品も重層構造となっており、その意味がより深く読み手に迫る。ああ、良いものを読ませて貰ったとでも云えば月並みだろうか?



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