哀愁のある曲調にキーボードとギターが絡むところなんかはかっこいい。 先の展開がある程度予想できるメロディなんかも聴いていてしっくり来る。 またそういう要素にわざとらしさが無くて良い。 狙って作ったような北欧風メタルではない、純粋な北欧メタルだね。
アイギーク・インクでダウンロード版を購入しました。以前から興味があって、すばらしいソフトだとは分かっていたのですが高価なので躊躇しておりました。ところが、セールで安くなっておりましたので我慢できなくなって買ってしまい・・・とっても満足しております。VMware Fusion 5と併用すれば、Windowsで見られる動画も録画できます。
因みに、日本版はボカシ入りというこの時代に信じられないアンマリ仕様とのことなので、私は米アンカーベイのBOXで購入。リージョン1日本語字幕無しとボカシ無しを秤にかけて値段で解きました。輸入版の値段は国内版の四分の一です。リージョンフリーDVDドライヴを持っていることの恩恵を感じましたが。ただ、アンカーベイ盤と国内盤はBOXのデザインは同じですが各DVDジャケットのデザインに違いがあり、「ホーリー・マウンテン」のジャケットはこの国内版が一番良いと思います。旧版も所持していますが、画質は驚異的に向上しています。なのにこれで日本版は「ボカシ」があるというから全く痛し痒しですな。さておき・・。
ある日パチンコ屋に突然現れた科学者的風貌の老人が、鞄から取り出すあらゆる器具で1台のマシンを詳細に調べ始める・・次第に、科学者の神妙な行動を好奇の眼で見守る野次馬が周りをとり囲み始める。長い綿密な調査と計算の後、さていよいよ老人は台に座り玉を打ち始めた。緊張の一瞬。固唾をのんで見守る群衆・・・。老科学者が打った玉はあっという間に無くなる。「千円スった・・」老科学者は肩をすくめてそう静かにつぶやきながら、驚く群衆を尻目に去って行った。という筒井康隆のある短編とこの映画は似ている。
錬金術の最大の奥義とは、「実は秘密など最初から何も無かったというのが最大の秘密」ということらしいが、ホドロフスキー監督自身が述べるように「ファンタジーで始まり現実で終わる」この映画は、最初の一回目を観終わった直後はあまりの破壊的脱力度に呆然としてしまって気付かない「あること」が、この映画を「2001年宇宙の旅」に比肩する、いやもしかしたらそれ以上の「映画を超えた究極の映画」と成さしめている。
星一徹の究極の技である「卓袱台返し」。それは「技」とも言えない故に「究極」と言えるのだが、約束事と反則事との相克という「神話的暴力」を超越するのは、禅の老師による一撃の杖の一喝という「神的暴力」である。湯呑み、茶碗、お椀、箸として、卓袱台の上にホドロフスキーが恭しく載せていく絢爛豪華なアイテムの数々は、「キリスト似の盗賊と無数のキリスト像」や「ガマガエルの侵略劇」や「頽廃の街」や「宗教」や「売春婦チーム」や「世界を牛耳るエリートの陰謀」や「フリークス」や「悲しみ」や「快楽」や「暴力」や「血」や「大便」や「金」や「オッパイ」や「キンタマ」である。
絢爛の色彩とオブジェに彩られた霊妙なる神秘の探求劇を載せた卓袱台が最後に。 あのキリスト紛いの盗賊の叫びやフルチン少年団や金玉の氷像やETC・・それら全ては一体なんだったのか、という。
「ホーリー・マウンテン」における「あること」、それはこの映画は「究極のギャグ映画」であるという「秘密ともいえない秘密」のことである。 その真価が分ったとき、「ホーリー・マウンテン」は単なる映画を超えた宇宙的宝物となるのである。
|