山下さんの部屋からのお届けとなります。
98年に行われた、「はじめTOUR 金龍飛戦」のライブビデオである。
全編コントで編成されている。
コントの設定自体はどれも現実からそれほどかけ離れていないものであり、決して突飛な設定ではないが、その内容は常人には作れないものばかり。 エレベーターに閉じ込められた二人の会話、年齢を10歳サバ読む元ホステスの人気アイドル、ヤクザが奏でるピアノ、幼児向け番組仕立てのコントなど。
「プロペラ」のコントとは少し違う感じのものもあり、「PINK」と並んで千原兄弟中期の名作ビデオである。
「ボケ」や「オチ」を楽しむだけが笑いではなく、話の流れや全体の空気を笑うことができる、そんな千原兄弟の魅力を感じる事が出来る。 ファンならば必携、ファンならずとも笑いが好きな人には一度観てもらいたい一品だと思う。
以前のビデオ・DVD作品に見られた、コントに“物語”を肉付けしていくスタンスから少し離れ(もちろん通底はしているけれど)、今回はアイデア一発勝負に出た感があり。 舞台装置や小道具などのギミック多用に躊躇がないあたりも、どうやらいいカンジに肩の力が抜けたみたい。自信の賜物だろうか。 『すべらない話』でジュニアの魅力を知った方にとっても、格好の兄弟入門作品になるでしょう。
著者は、ジュニアの友人でありジュニアを主演とした映画を作った映画監督豊田利晃。
95年のはじめツアーは全国の各地を回ったが、その際のドキュメントのような形式で綴られ、ツアーの道中、本番のバカトークの内容、その日にしたコントなどが詳細に記録されており、当時を知る手だてが少なくなって来ている今となってはかなり貴重な資料かもしれない。
また、豊田氏が二人にインタビューをしているところでは、二人の考え方的なものも知ることが出来る。
千原ジュニアさんの「14歳」「3月30日」に感銘を受け 「千原史」を購入しました。ジュニアさんが若い頃の作品なので 心の葛藤や闇の部分が「14歳」や「3月30日」よりリアルに 深く描かれているように感じます。 せいじさんのコラムもせいじさんらしさが溢れていて楽しめます。 96年当時の千原兄弟二人の考えが両方見られるのが嬉しいです。
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