日本の空では殆ど見られなくなった日本航空機製造という会社によって日本で造られ、主に短距離路線を1960年代よりつい最近まで飛んでいた名機(そういう風に言われいています)を全日空の協力でビデオに収めたものです。間違いなくマニア向けなのでしょうが、飛行機が好きな方やマニアまでいかなくとも、YS-11と聞いて懐かしい思いのする方には貴重で素敵な映像集です。あまり売れなかったのか、市場にはもう殆ど出回っていないようです。
「相変わらず」な音であるが、昔ながらのファンにとっては未だセンスが衰えていない事にある意味安堵し、この年代のミュージシャンがクオリティの高いアルバムを発表してくれている事には素直に感謝したいし尊敬の念に値する。ただ、彼に求めるハードルが高い以上、本作は駄作では決してないが感無量ではない。彼にとってはストライクなスタイリッシュ世界観に満ちた厚化粧な音だとは思うが、個人的にはAVALON〜BOYS AND GIRLS路線(この2作は超えられないと思う)とは異なる世界に連れて行って欲しいものだ。
良くも悪しくもオリンピックを史上最高のイベントとして認識させた「大会」である。イベントの仕掛け人としては超天才のアドルフ・ヒトラーがこれまた天才のレニ・レーフェンシュタールを起用して、ドイツ第3帝国の威信にかけて成功させようとする様々な仕掛けとこの大会に2ヶ月もかけてこれまた国家の威信をかけてやってきた日本選手団。彼らも当時の世界情勢の中で日本国家ここにありという存在感を見せ付ける必要があった。こんな国家としての立場と個人としてオリンピックに出場するスポーツマンとしてのそれぞれの葛藤が時代を反映している。これはもともと新聞に連載されていたと思うが東京オリンピックの話も面白かったと記憶している。ボブ・ヘイズやヘンリー・カーやフィゲロラなどシリーズで出版されないのかな。
リーフェンシュタールは、古代ギリシア文化を賛美することにおいてはナチ党の人々の人後に落ちない。古代人を思わせる彫刻のような人体が徐々に生気を獲得しながら競技者となり無垢の砂浜を駆け次第に村々を通り過ぎベルリンに向かう様子は心を高揚させるに十分である。西欧の人々にとって古代ギリシアとは汚れなき自己の文明の青春時代であることがこのような古代憧憬と賛美の映像となって表れている。見事である。
未亡人のロレッタは、幼友達のジョニーにプロポーズされた。だがジョニーは、シシリー島にいる母親が危篤になったために島へ帰り、結婚の準備はジョニーが帰ってから、ということに。ジョニーから5年前に絶交して以来連絡をとっていない弟のロニーを結婚式に招待するように頼まれたロレッタはロニーに会いに行くが、ひょんな成り行きでロニーと一夜を過ごしてしまう。・・・ タイトルが『月の輝く夜に』ということで、物語に何度も登場する満月がとってもキレイ!この満月の魔力でロマンスが芽生えたカップルの物語を、ユーモアを交えて描いています。短気だけれど情熱的なロニーを演じるのは、今や演技派俳優のニコラス・ケイジ。まだ若かりし日のニコラスにお目にかかれます。 ロレッタの家族や親戚!も個性的で、満月の魔力によって家族の絆を再確認できるのもこの映画の魅力の1つ。特に食卓を囲むシーンは、素朴ながらも食欲をそそりそうなメニューばかりで、羨ましくなってしまいました。
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