コンパクトバージョンといえども4.5cmもの厚さがありページ数も564ページと大型本と同じページ数でたぶん内容は大型本と同じだとおもいます。
大型本は高価ですからこのコンパクトバージョンで十分だとおもいます。
コンパクトバージョンといえどもずしりとした重さでいったい大型本はどんなに重たいのかと思ってしまいます。
価格も納得でお買い得だとおもいます。
あの決定的瞬間の前後にはこんなショットがあったのかと目からウロコがぽろぽろ落ち、
1枚のベタ焼きに濃縮された写真家の時間がぐっと迫ってきて、
まるでその瞬間に立ち会っているかのように生々しく感じられます。
もちろん、デジタルを使っている写真家の作品は掲載されていません。
フィルムを使っている写真家のみ掲載されています。
1947年マグナム創設より以前、1930年代のキャパやブレッソンにはじまり、
以後10年の区切りで2010年のジム・ゴールドバーグまで紹介されていきます。
とにかくものすごいボリュームで大満足です。
写真家さん、写真が好きな人、勉強している人…、写真に関わる人は見て損はないですよ、これは。
写真ってこういうものだよな。と改めて、強く感じさせてくれる1冊です。
個人的にはアントワン・ダガダのベタを見られたのが良かったかな。
高いけど、お年玉で買いましょう。
この写真集を見たときから、私はすっかりこの写真家に恋してしまった。 いかに陰惨な現実を見据えていても、彼の撮る人間は人間味に満ちていて、我々の共感を掻き立てる。 それは彼が人間を心から愛していたからなのだと思う。 彼は魅力的な男だったはずだ。女にもモテただろう。 こんな素敵な男を女が放っておくはずがない。 キャパに出会うまでは写真を面白いと思わなかったが、これ以来写真にも関心を向けるようになった。 人間に関心のある人全てにオススメする写真集だ。
20世紀を報道写真と共に歩んだカメラマン、アンリ・カルティエ・ブレッソンのドキュメンタリー。報道写真の最高峰「決定的瞬間(英語題名)」のエピソードなどが本人自身の言葉で語られる。ライカに憧れた世代、ブレッソンがロバート・キャパらと設立した「マグナム・フォト」の報道写真に身震いした世代の人に捧げられた短い映画。かつてのカメラ小僧には、少し高くても世界を動かした写真が同封されているコレクターズ・エディションをお勧めします。
記憶に間違いが無ければ、日本橋三越で同タイトルの写真展があった。 以前からのマグナムファンであったため、狂喜してとんで行った。 うん、さすがマグナム・フォト! こんなに良い質・アングルの笑顔の写真を見たのは初めてだ。 一枚だけならまだしも、マグナムメンバー各人の最上級スマイル・フォトが100枚もですよ? 子供、恋人たち、老夫婦、仲間同士、、様々な人物らの様々な場面。エリオット・アーウィットのつい吹き出してしまいそうな面白いものから、人物の表情に胸が締め付けられるような切なさを伴うものまで。 名写真家たちの技術の高さに感嘆すると共に、彼らの人間に向けるまなざしのあたたかさを感じること100回。来場者みんなが微笑みながら見て周っていた当時の会場の光景が、極めて印象深く思い出される。 会場でこの写真集が販売されていたが、貧乏学生の自分の所持金がギリギリ足りず購入できなかった。泣きそうだった。 写真展向けのみの企画作品集だと思っていたら、後に一般書店にも売りに出されていることを知り、大喜びで複数購入して兄弟や好きな人に贈った。いつまでも笑顔の素晴らしさを知り、人間を愛する人であってほしいから。 つまり、そういう気持ちにさせてくれる写真集なのです。 欲を言えばハードカバーであってほしかったが、内容はそんなこと問題にならないほど素晴らしい。 多くの人に見てもらいたいと心から思える一冊。
|