NHK教育アニメ「電脳コイル」第1,2話を収録したDVD1巻です。
目に見えないデジタルデータを当たり前の存在として
日常空間に具現化させた着眼点の面白さが素晴らしい作品です。
物語がSFチックな世界観では無く、どこにでもある住宅地や
ご近所の町の片隅で子ども達中心に繰り広げられるため、
へたなSF作品よりずっと未来予知を見据えた現実味の強い点に感心させられます。
(総合8.5/10点)
第1話「メガネの子どもたち」★★★★★10/10点
空間に現れるデジタルペット、デジタル情報などネット接続可能な
電脳メガネを掛けることで今ある日常空間が一変する面白さにわくわくさせられます。
ブロックノイズや画面全体を覆うスノーノイズの演出、データを一瞬で消去する
フォーマットを絵で表現する試みなど、斬新で見たことのない野心的な世界観の構築に
アニメの新たな時代の訪れを予感させられます。説明せずとも、映像の流れで一気に納得させる
「それが当たり前の世界」と突き放した展開にも感心。なかなかお目にかかれない逸品です。
第2話「コイル電脳探偵局」★★★★☆7/10点
強力なウィルスワクチンや駄菓子屋に毒(バグ)の治療など、なんだかRPGのような展開で
終始楽しませてくれます。近代テクノロジーと古き良き日本の文化や伝統を混在させた
ギャップゆえの現実感を前回以上に感じさせられます。特にお婆の住む木造住宅内部の暗さ、
どこか埃や古臭さを匂わせる住まいの画面演出には感心。インパクトはやや抑え気味ですが、
デンスケ救出に右往左往する展開の軽快さは健在です。
今監督の他の作品は結構難解で、中には好き嫌いが激しいかもしれないというものもありますが、 この作品は子供から大人まで楽しめて、感動もできて、見応えがあって…一番有名になっても良いんじゃないかと思う作品です。 でもなぜかあまり一般的には知られていない気がします…もったいない。
新宿界隈を知っている人、少し前のホームレスの状況を見知っている人は「ああああ…」と思うところがたくさん。 幸せな気持ちになれるお話です。 12月に観たいお話の一つですね。
お墓のお供えのお酒は…たしかに飲み放題かもしれない(笑)
大量に存在するアニメの中で、流行に迎合せず独特の世界観を描き続けた監督の唯一のテレビアニメ作品。 オープニングのすがすがしすぎるほど不気味なメロディー及び本作の音楽担当は日本にプログレやテクノを広めた一人、平沢進氏。 作画は多くの日本人が知っているであろうアニメスタジオ・ジブリで活動し『もののけ姫』『紅の豚』などを担当した安藤氏。
一つの小さな出来事が次第に社会に感染していくストーリーを群像劇スタイルで作成しており、至るところで見受けられる『対話のすれ違い』が人の持つ孤独のリアリティを絶妙に表現している。
リアルとして始まり、非現実を受け入れられない社会が次第に受け入れ始め、最終的にまた日常に戻っていく全体の構成は卓越しており、子供向けではないものの、アニメを見ない人たちにも見てもらいたい作品。
この世の中の表と裏を見事に表している名作だと思います。
妄想代理人に出てくる人達は一見普通とは言えないような人達ばかりですが、確実に現実世界にも存在する人達です。そして、普通の人がストレスやプレッシャーで恐ろしい存在になってしまう・・・。「逃げ出したくなる・死にたくなる」・・・。ほとんどの人が生きていく中で感じることを、「もともと居場所はない・死にたいとはもう言いません」と強い向かい風の中を力強く生きていく。・・・恐ろしいほどリアルで衝撃的でした。
散文になってしまいましたが、正直自分は熱いものを感じました。
きっと妄想代理人を観て救われた人もいるんだろうなと感じた。
パプリカはソニーサイトなので当然ながらブルーレイで発売になりますね。緻密に書き込まれているパプリカの映像美が、DVDより遥かに美しい画像で鑑賞できるのは良いことですが、DVDより値段が高く仕様が同じなのは残念。まだ空きエリアがあるのでしょうから、DVDBOXについている特典ディスクも同時に収録し、この価格で発売されればメリットは大きくあったでしょう。Blu-rayユーザーが特典映像を観たいと思ったら、DVDBOXとBlu-rayを2つ購入しなくてはなりません。まだまだ普及段階にある次世代DVD。普及出来るかどうかは、発売側の工夫にかかっていると思います。
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